10年以上前からコーヒーの生産はされてきたものの、 農家さんそれぞれがコーヒーを育て、収穫して、パルパーを持っている人の家でパルピングをし、その後の乾燥はまたそれぞれで行っていました。「今の自分たちのやり方では、もっとおいしいコーヒーを作ることはできない」と感じていた農家さんたちが、2020年にププメンドコーヒー農業グループを立ち上げ、品質向上に取り組み始めました。「ププメンド」とは、タマン族の言葉で「お花(メンド)のつぼみ(ププ)」という意味。 「ぼくたちは、まだ始まったばかりでお花のつぼみのようなもの。このつぼみを咲かせられるようみんなで頑張るんだ。」 という思いで名付けたそうです。
グループ結成から3年。ベグラルさんとディルパルさんを中心に、毎年研究を重ねながら、品質向上に取り組んだ彼らのコーヒーは、明るい酸を持つ素晴らしい品質のものになりました。それもそのはず、山に囲まれたトゥルポカラ村は、寒暖差が大きく、朝晩で15度を超える時もあるほど。さらには栽培、精製時に使用される水は、ヒマラヤの山々に磨かれた雪解け水を使用しているのです。このような好条件が整った環境に、彼らの丁寧な精製が加われば美味しくないわけありません。
コーヒーには、味と品質だけではない、楽しみ方や大切なことがたくさんあるのだと思います。MOUNT COFFEEでは実際にネパールのコーヒー農家を訪ね、私たちが見たネパールコーヒーの「今」を記録しました書籍「コーヒーノキ to Nepal」がございます。ぜひこちらもご一緒にお楽しみください。